|
||||||
KODAK Brownie 127
|
|||||||
2006. 9. 23
|
|||||||
|
|||||||
英国コダックから発売された入門カメラでボックスカメラの流れを汲む。
1953年から1959年にかけて供給された。 ベークライト製のボディはロックを解除すると中枠付の軍艦部とレンズ付外殻(シェル)の上下に分かれる。 この中枠にフィルムをセットしてシェルと合わせ、フィルムをノブで巻上げて撮影する。 フィルム面は単玉レンズですよぉ、とレンズから等距離になるよう円に沿うように丸くなっている。 勿論自動巻き止め、二重露光防止や露光調整、距離調節は付いていないので、 赤窓を見て巻上げてからシャッターを押すだけ、あとはフィルムのラチチュードにお任せである。 (スペック情報はJFC会のnimaibaさんに教えていただいて訂正しました) |
このカメラの最初の試写をしたときには期限切れ30年になろうかというKODAK Verichrome pan (VP-127)を使ったが、いくら何でもカブリが酷く、折角のこのカメラの良さが100%確認できない。 そこで、今度は比較的新鮮なFUJICOLOR 100 Super Gという現行ネガカラーフィルムを使って試写してみた。 しかし、今やこのフィルムに127判はない。 仕方ないので120判のフィルムから切り出して127判のスプールに巻き直し、試写した。 ただ、このカメラはベスト判フルサイズ(実寸63x42mm)で赤窓でコマナンバーを確認しながら巻上げるようになっているので、たまたま赤窓からギリギリ確認できる6x6判用のコマナンバーを便宜的に使って撮影した。 その結果上の写真のように隣のコマと画面が重なってしまったが、すぐに127判のカラーフィルムが入手できないので、その点は予めご了解願いたい。 あと、120判の幅を127判にカットし、巻き直したものであるためフィルムと裏紙がしっくり馴染んでいない。 特にこのカメラはフィルム圧板を持たず、ガイドローラー類も装備しておらず、巻き上げのテンションでフィルム面を保持しているために画面後面(供給側スプールに近い方)で若干のフィルム浮き上がりが見られる。 作例ではこれらの点を考慮してご覧いただければ、と思う。 |
試写はJFC会メンバーで撮影会をやったサントリー山崎醸造所と千里万博記念公園で行った。
ピント、色再現ともいいじゃないかという出来になったと思っている。 |
1. サントリー山崎醸造所の建屋群
この建屋内の蒸留器やウィスキー樽貯蔵庫を見学させていただいた
2. 山崎の街を旧西国街道が横切っている
旧街道沿いには旧家が良く残っていて、この土蔵もその一つで現役で使われている
画面下部が提灯ブルマーみたいに膨らんで写ってますが、
これは裏紙とフィルムの密着が悪く、フィルム面が浮いたためです
決してカメラやレンズが悪いわけではありません
3. 場所を万博記念公園に移して、先ずはお祭広場の太陽の塔
何か昔の絵はがきを見てるようなレトロな写りになるが、遠景ピントは悪くない
4. これは万博公園の人気もの、園内周遊「はなぽっぽ」であります
シャッターも絞りも調節できないカメラだがパンフォーカスで結構良く写る
5. 万博公園内のコンクリート壁に絡まるツタ
この微妙な光の描写もなかなかいけてると思うのですが・・・
多分このカメラのパンフォーカス最短距離と思える2.5mで撮っています
6. 万博公園日本庭園にある「滝のある川」
約1/50秒のシャッターで水は流れ、ハイライトからシャドウまで良く再現されている
KODAK Brownie 127 FUJICOLOR 100 Super G (120 → 127 切り出し巻き直し) |