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嵐山から西院へぶらぶらと
花の季節にはまだ早く、春の観光シーズン直前の嵐山は人出も少なく散策にはちょうどよい。 スカッと晴れた空の下、冷たい風も心地よく感じるこの日にはそれでも観光客がそこそこ繰り出していたが、名所を外れるとすれ違う人も少ない。 観光ルートでは、最近ではすっかり定番になっている人力車も結構走り回っていて、車夫のお兄さんも稼ぎが期待できるのか上機嫌であった。
阪急嵐山駅も桂川の支流あたりも中ノ島公園も人気が少なく、のんびりと昼寝をしたり、ぼんやりとくつろいだりする人が多かった。
渡月橋辺りの風景ものどかで落ち着いており、花見の頃の喧騒、五山送り火の人の波、紅葉シーズンの騒々しさとは雲泥の差である。 行き交う人の歩調もゆっくりしている。
名物「保津川下り」の仕事を終え、船着場で客を降ろした舟が舟溜りへ回送されてきた。
渡月橋の北詰から200mほども歩くと右手に嵐電(らんでん)の嵐山駅がある。 ここから四条大宮までちんちん電車が走っている。 以前はポールから集電していて、線路の分岐や合流で隣の架線に架け替える車掌さんの職人技が見られたが、ピューゲルに変わり、ワンマンカーになり、その情緒は失われた。 しかし、今でも太秦あたりから三条通を西大路までは路面電車として道路を車と一緒に走っている。
今日はこの電車に乗って、これも私の好きな場所西院まで行くことにする。
嵐電のもう一方の起点四条大宮を出て四条通の南側を並行して西院まで来た電車は、西院を出ると道路を横切りながら90度進路を北に変えて三条通へ向かう。 この曲がりきったところに壬生の車庫がある。 この近辺は昔の京都の下町風情をよく残しており、子供の頃にこのあたりの親戚によく遊びに来たが、ビルが増えても雰囲気は当時とさほど変わらない。
ちなみに嵐電では駅名を西院と書いて「さい」と読み、四条通の地下を走る阪急電車の西院駅は「さいいん」と読ませる。 阪急の駅は100mほど西の西大路通りとの交差点の地下にある。
四条通から南に一筋、西大路通りから西へひと筋入るとこんな雰囲気の町並みが展開する。
2003. 3. 21

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