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LUCKY SHD 100 New (1000 feet roll)
2007. 5. 27

ある筋を通じて中国製35mmモノクロフィルム「ラッキーSHD100」というのを入手しました。
長巻でコストパフォーマンスが高くて大助かりなのですが、これが305m、なんと1000feet巻! (@_@。
このままではデイロールにも入らないし、かといって直にパトローネ詰めもしんどいなぁ。
 

缶入りのこのフィルム、冷凍庫でも一番上に乗せないと入らない・涙
直径はなんと28.5cmもあります。100feet缶との比較でデカさが分かると思います。
なんとか楽に巻き替える方策はないかと考えました。

用意したインフラはこの写真のセットです。
・LPLの暗袋でサイズは70cmx70cm、手持ちのものを使いました。
・丈夫な段ボール箱の蓋を内側に畳み込んで作業スペースとします。
適当なのを探し出しましたが、サイズは34Wx24Hx24D(cm)でした。

中に入れるのはデイロール、フィルム缶、手袋、巻芯です。
直接デイロールに入れるのではなく一旦100feet缶に詰め替えて保管する場合には
デイロールの代わりに空缶と遮光袋と巻芯のセットにします。

巻芯はなくても構いませんが、巻き初めの手がかりとしてあった方がいいでしょう。
私は使い終わった100feet長巻フィルムの巻芯を流用しました。

手袋は必ず使って下さい。指紋を付けたりツメで傷を付けたりしたら台無しです。
手袋は静電気の起きないもの、薄手の暗室手袋できつめのやつがいいと思います。
私は綿100%の2足組みMサイズ280円(ヨドバシ価格)のを使っています。
普段スキャナーにフィルムをセットする時などに使うのと共用です。
この手袋は新品のままではなく、必ず洗いざらしにします。
新品だと糸くずなどがつく危険があります。

フィルム缶は封印シールのテープを取り去り、ビニールテープで2箇所対角位置に貼り付けます。
私は配線などに使う絶縁テープを使います。
暗袋への出し入れで不用意に缶の蓋が開かないよう、忘れないようにしましょう。

私は冷凍庫から出した1000feet缶で作業しましたが、作業までに室温に慣らさないといけません。
目途の見極めは、缶は凍結していますのですぐに結露してしまいますが、
それをタオルでぬぐい取ってやりますと、すぐにまた結露が始まります。
それを何度か繰り返していると結露しなくなります。そうなれば作業開始OKです。
今日作業した実測時間で2時間余りで作業開始OKになりました。

さて、これがセットされた状態の写真です。
これに手袋した腕を突っ込み巻き直すのみであります。

既に巻き直し挑戦された方も苦労されてるようですが、
私は比較的楽にできましたので、ご紹介します。ご参考にして下さい。

1.1000feet缶を開け、フィルムを紙袋ごと缶から出し、蓋をした缶の上に置きます。
2.紙袋を広げ、中を膨らませた状態にしてフィルムを紙袋の中心に置きます。
3.紙袋の開口が手前、1000feetロールの左右と後方に空間ができるようにセットします。
4.巻芯を持ってロール外周のフィルム終端をセットし、巻き始めます。
5.巻く時には巻芯をロールの中心部の上に置き、
  片手でフィルムを巻きながら、もう片手でロールから出てくるフィルムをガイドします。
6.最初のうちは宙に浮かして巻いていっても苦にはなりませんが、
  1000feetロールの上に置いて作業した方が楽ですし、巻きの段差もつきません。
  中心で作業するとフィルムはスルスルと巻き付いていきます。
7.そこそこの巻きの太さになってきたらデイロールの丸蓋でサイズを確認します。
8.この蓋からふたまわりくらい小さめのロールに巻き上がったら100feet巻きの完了です。
9.100feetに巻き取ったフィルムをデイロールに入れてセットします。
10.残りの1000feetロールを紙袋にきちんと収め、缶に戻します。
11.缶をきちんと押さえながらテープで蓋が開かないように固定します。

この段取りでいけば鼻歌交じりで楽勝作業になりますよ。
とにかくこの重い1000feet巻を置いたままにして、手探りでガサゴソ動かさないで巻いてゆくのがキモかと思います。
私は一旦1本作って今日はやめましたが、空缶が用意できたら残りは一気にやるつもりです。

あとはいつもの要領でデイロールからパトローネに巻き直していけばオッケーです。 

今回の巻き直しでできたのはこれだけです。
いつも35〜36枚で1本になるように短めに巻きますので、
100feetからは大体19〜20本のパトローネが出来上がります。
でも、今回は29本+短尺12枚撮りくらいのが1本できてしまいました。
アタシは今回蓋でサイズ測ってめいっぱい巻きましたので、150feetも巻いてしまったのかぁ????
せいぜい120feetくらいと踏んでたんですが、意外と100feet巻きってちんまいのね、、、
と思ったらラッキーのベースが薄いのでその分余計に巻けてしまったんだと思います。
詰め替え用の100feet空缶少なくて済むかも。 (^^)v

 

このフィルムは乳剤番号頭が”6”で始まっていて、最初に私が手に入れたものとは描写が異なっていました。
初代(第一世代、乳剤番号頭が”1”)のハイライトがダイナミックにシャドウに食い込む様子は薄れ、
トーンも階調豊かになってきていました。 一般撮影に支障ないように改善されているようです。
第一世代と第三世代の中間的な描写で第二世代(乳剤番号頭が”2”)も存在しますので、
使う時にはちょっと気にかけて、違いを楽しむのも一興かと思います。

詳細は以下の試写ページでご確認下さい。

第一世代のフィルムでの試写はこちら     
このフィルム(第三世代)での試写はこちら  

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