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KYOCERA T zoom
《モノクロの部》   カラーの部はこちら
京セラから「Carl Teiss T* ズームレンズ」を搭載した「京セラ」ブランドのカメラが発売された。
プレス発表が2002年8月8日で、8月28日の発売と、前機種T PROOFから7年ぶりの発売である。
レンズは Carl Zeiss Vario Tessar T* 28-70mm F4.5-8 である。 (T PROOFは35mm F3.5)
京セラのTシリーズでは初めての”ズームレンズ”を搭載したコンパクトカメラとして注目の商品である。
価格はケース、ストラップ、リモコンがついて¥43,000、CONTAXブランドより随分安い。
ということで、早速調達して写してみた。
中間焦点距離で撮影。 曇天の午後というフラットな光の中でも良好なコントラストを見せている。
中間焦点距離での撮影。
薄日が漏れる程度の順光。
ディーテイルの描写はなかなか見せる。
ワイド端(28mm)での撮影。
これも薄日が漏れるレベルでの順光。
若干樽型の収差が見えるが、画面端に目立つ直線がなければ気にならない。
周辺光量にも不満はない。
これもワイド端(28mm)での撮影であるが、完全に曇天モードでコントラストの出ない中間調の多い嫌らしい風景である。
細かいディーテイルと階調は無難に再現している。
テレ端(70mm)での撮影。
曇天で薄暗い中、開放F8では手持ちが辛いと判断したのかオートフラッシュが発光した。 ほぼ至近距離(50cm)に近い撮影距離であるが、適正露光が得られ、このストロボ光量制御もなかなかのようである。 バックのボケは少々固いが、嫌らしい感じにはならなかった。
ワイド端(28mm)での室内撮影。
このストロボの光の回りは悪くない、と言うより優れている。 ギトギト感がなく、周辺部で光が回り切れていないが28mmとしてはマシである。 露光も適正、奥まで光が回っている。
機材に戻る
今回の試写はアラの出やすいモノクロを使い、偶然ではあるが採光的に恵まれない条件で撮影したが、結果はなかなか優秀で、使えるサブカメラという認識を持った。 カラーで撮ればどうなるか、また別途試してみたいと思うが、十分な手応えを得た。 バリオ・テッサーというネーミングのレンズは初めて使ったが、バックのボケの少々固い感じ、全体的にコントラストがきつめの感じがハイコントラストの撮影条件の中でどうなるか、些か気になる。 ただ、これは基本性能が高い故の懸念であり、通常撮影では単なる杞憂であろう。
コンパクトカメラとしても見た目が相当小さく感じるが、ホールド感はよい。 コンパクトズームの宿命で仕方ないことだが、テレ側での開放F値が8と暗目なので、高感度フィルムかフラッシュかと悩むところであろう。

試写した操作感での難点その一。 とにかくいつシャッターが切れたのか分からない。 フォーカスの「ウィー」と巻き上げの「ウー」の間に切れているのだろうが、ストロボが光らない場面では、ホント分からない。
難点その二。 W/Tズームボタンにメリハリが無く、中間焦点距離の思ったポイントで止まらない。 実質的にはW端・中間・T端の3ポイント、或いはW端・広め中間・長め中間・T端の4ポイントと割り切るか、W端・T端の2ポイントに”トリミング機能付き”と割り切るかした方が良さそうだ。 あとちょっと・・・で、行き過ぎ、戻りすぎがあるので、一歩前に行くか下がるかした方が早い。

※注 カメラ雑誌の記事で後日確認したところ、このカメラのズームは5ステップ(ポジション)ということなので、階段状にズーミングするのが仕様だった。 「あとちょっと」は諦めるしかない。
2002.9.15  京都府亀岡市(越畑の旧家、龍潭寺)
KYOCERA T zoom
Carl Zeiss
Vario Tessar T* 28-70mm F4.5-8
ILFORD XP2 Super 400
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